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2011年不動産市場の予測
 
エコをキーワードに住宅市場は飛躍をとげるか
 2010年は住宅エコポイント事業が創設されて、これがインセンティブになり、住宅建設が活発化している。
 当事業は対象が拡充され、期間も平成23年12月31日まで延長されることから2011年も住宅建設の追い風になることが期待される。エコポイントはつかないが、補助金対象となる太陽光発電付住宅の購入者調査では、30歳台の団塊ジュニア世代が「余剰電力の売電」「ランニングコストが低い」「環境にやさしい」という動機から、太陽光発電付住宅を購入しており、「エコ」というキーワードは、「住宅」を供給する上で必要不可欠の要素となっている。
 太陽光発電付住宅は、クリーンエネルギーを積極的に取り組む省エネ住宅であるが、現在、一歩進んで住宅内のエネルギーをコントロールする住宅の実験が始められている。ITを使って、家庭の消費電力を制御する住宅で「スマートハウス」と称されている。
 例えば、エアコンや照明等で消費した電力をテレビなどで把握でき、また天気や時間帯でエネルギー消費を調整することが出来る家だ。
 このスマートハウスの実験は、関東では茨城県つくば市、横浜市で、中部では愛知県豊田市で、九州では福岡市、北九州市で、そして関西では、京都府けいはんな学研都市と滋賀県東近江市、京都府木津川市、奈良市と何と4地区で始まっている。
 また、横浜市や豊田市では自動車業界、情報通信、電機メーカーが主体となって実験を進めているのに対し、関西ではハウスメーカーがそれぞれ単独で実験をしている特徴がある。(けいはんなは、自治体、エネルギー供給会社、電機メーカー等の総合プロジェクト)
 関西でスマートハウスの普及がいち早く進むとスマートハウスという個が集合する新しいエネルギーの使い方ができる街が出来ることになる。
 関西が活力を取り戻す一つのキーワードになるのではないかと期待を抱いている。
 
大阪市商業地の地価
 平成19年のアメリカ発サブプライム問題、平成20年9月のアメリカ大手金融機関の破綻により始まった世界経済悪化の影響を受け、平成20年4-6月期以降はマイナス成長に陥った。しかし、平成21年4-6月期は前期比+1.3%とプラスに転じ、平成21年7-9月期の実質GDPでは成長率が前期比±0%となったが、以降は再びプラスで推移しており、平成22年7-10月期の実質GDPでは成長率が前期比+1.1%(2次速報値)とプラス成長が持続している。これは、平成21年以降は中国を始めとするアジア経済が欧米に比べて堅調に推移していることと関係している。
 内閣府の月例経済報告(平成22年12月)においては「景気は、このところ足踏み状態となっている。また、失業率が高水準にあるなど厳しい状況にある。」とされ、平成22年10月以降ほぼ同様の表現である。先行きについては、当面は弱めの動きも見込まれるものの、海外経済の改善や各種の政策効果などを背景に、景気が持ち直していくことが期待される。一方、海外経済の下振れ懸念や為替レート・株価の変動などにより、景気がさらに下押しされるリスクが存在する。また、デフレの影響や、雇用情勢の悪化懸念が依然残っていることにも注意も指摘されている。
 近畿圏においては平成22年12月22日現在の日本銀行大阪支店近畿地域金融経済概況では、景気は緩やかな回復基調にあるものの、このところ足踏み状態となっている。即ち、輸出は、アジア向けを中心に増加を続けているが、その伸びはやや鈍化している。生産も、アジア向け輸出の伸び鈍化から、このところ増勢一服となっている。内需については企業収益は改善が続いており、設備投資は緩やかに持ち直している。個人消費は家電エコポイント制度変更、エコカー補助金終了等の各種の駆け込みと反動の動きを伴いながら、緩やかに持ち直している。公共投資は減少している。住宅投資は下げ止まっており、10月の住宅着工は、持家は前年を上回ったが、分譲、貸家はいずれも前年割れとなっている。
 上記、日本銀行の近畿地域金融経済概況では、「景気は緩やかな回復基調にある」と発表されているが、大阪のオフィス賃貸市場は依然厳しい状況である。
 梅田地区では、梅田阪急ビルのオフィス棟は完成したものの、入居率は悪く、2011年では大阪富国生命ビル(建替)、ノースゲートビルディング、サウスゲートビルディング等の新・増築のオフィス供給が予定されている。
 大型供給が続行するも、需要は依然弱く、供給過多となっている。
 本店機能の流出する大阪ビジネス地区では、増床、拡張移転といった需要はまれで、経費削減のための減床、営業所の撤退、縮小目的の借り換え需要が中心である。
 少ない需要の獲得のために募集賃料の低下はいうまでもなく、1年間のフリーレントはもはや目新しいものではない。
 更に、テナント誘致のために現在入居しているオフィスの原状回復費用まで移転先オフィスビルのオーナーが負担するといった優遇条件まで出ている。
 既存ビルでも入居テナントからの賃料下押圧力が強く、平成21年、平成22年は、一等地のオフィスゾーンであっても賃料減額交渉は日常茶飯事となっており、大阪オフィスマーケットは、空室率の拡大と賃料の下落という二重苦は解消されず、2011年を迎えることになる。
 但し、市場の中では、梅田ゾーンの賃料下落から値頃感が出たため、梅田ゾーンに移転する需要の動きがみられるが、反対に本町界隈の御堂筋沿道のオフィスの空室率が上昇している。
 北浜オフィスゾーンでは、マンションの進出に伴い、オフィス需要は梅田ゾーン、御堂筋ゾーンへ移転しており、小規模テナントの多い「堺筋本町」「天満橋」「谷町四丁目」「南森町」「新大阪」ゾーンは賃料が下落しても、需要は改善される気配がない。
 このように2011年は、全般的に市場が悪い中でも二極化の様相が顕著になっていく。
 このため、2011年も地価は下落基調にあるが、上記エリアにより地価下落率はより格差が拡大することが予測される。
 
住宅地の地価
 堺市をモデルにしたGDPの変動を乗じた理論地価は、平成21年後半から上昇に転じたものの、実勢価格はその下落率は縮小傾向にあるものの、下落が続行している。
 景気指数は上昇しているのに、勤労者収入は減少しているためであって、平成22年に入って下げ止まり観が出てきたものの、依然雇用環境は悪い。なお、堺市においてはエリア毎に地価の動きに差が出ており、「北区」「堺区」は地価下落率は小さく、特に「北区」は、平成22年後半では、地価横ばい地域が表れている。その反面、「南区」「美原区」は地価下落率が大きい。
 こうした二極化の中でその人口動態を分析してみると、堺市全体は年間1,000人〜2,000人程度の人口増加傾向にあり、自然増の総数は縮少傾向にあるものの、平成21年までは社会増が比較的高い増加傾向を示していた。
 堺区は、自然減が続行し、平成20年以降は社会増により人口回復傾向にある。
 中区は、自然増、社会増ともに概ね堅調に増加している。
 東区は、自然減で推移、平成19年と平成21年のみ社会増による人口増がみられた。
 西区は、自然増、社会増ともに、概ね堅調に推移している。
 南区は、自然増が見られるものの(平成22年では減少)、社会減が大きく、区外転出による人口減が著しい。
 北区は、子育て世代が多く高い水準の自然増が窺え、社会増も続いていたが、平成21年から、社会減が続いている。
 美原区は、人口動態としては、動きが小さく、平成20年以降、自然減の傾向にある。社会増は平成19年以降増加傾向にあるが、全体として人口動態は7区の内で最も小さい。
 北区は、社会減が表れているが、取引件数としては増加傾向にあり、大阪市営地下鉄御堂筋線を擁する住宅地として需要選好度は高い。
 堺区は、商業地に投資向けマンションが建設される等、商業地の住宅地化が進んでいる。こうした需要動向は地価の動きを左右しており、その結果、二極化傾向が顕著になっている。
 平成23年は、こうした二極化を反映するも全体的に地価下落率は縮小していくものと予測した。
 
住宅賃料
 2010年はファミリータイプ、特に「2K−2LDK」のタイプの供給が増加し、市場の供給傾向に変化が表れた。
 「2K−2LDK」タイプ、特に「2LDK」は、分譲マンションと競合するタイプで長らく賃貸での供給が少なかったが、団塊ジュニア世代が第一子を持つ年代になるとともに、実需が増加している。
 戸建賃貸若しくはメゾネットタイプが地域によっては、人気があるが、総額賃料が12万円を超えると持家に需要が流れる傾向にある。
 2010年の賃料の傾向を分析するに郊外型住宅地で大型商業施設が閉鎖し、利便性が悪くなった地域での需要の減退が著しく、特に転出が転入を上回る社会減に伴う需要の減少が目立つ。
 こうした地域では、賃料の下落が著しく、新規の貸家供給も減退している。
 また、かつては大学の存する市域に学生マンションの需要があったが、郊外に立地する大学の地元の学生需要は減少し、その大学の最寄鉄道駅の終点(大半は大阪市内)に需要が流れている。
 理由としては、アルバイト需要のある立地の近くで住みたいということと、都心と郊外の1ルーム等の家賃差が縮まっていること、また郊外には、利便施設(24時間営業の店舗等)が少ないことが掲げられる。
 2010年の賃貸市場は、利便性がある立地では賃料は下げ止まり観が出るものの、需要の社会減が続行する地域では、賃料は下落し続けていくものと予測した。
 また、一時金月数については、これは上記両地域ともに減少していくものと考察した。
 
分譲マンション価格
 2010年では京都市、大阪市でワンルームマンションの供給があり、平均専有面積は小振化したが、占有面積1u当りの単価は上昇した。
 新規契約率は2009年より回復している。これは、過去最大規模の住宅ローン減税や金利引き下げなどの住宅取得支援策が効を奏したものと考えられる。
 この他に、立地の良い物件が多く供給されたことも要因の一つであろう。
 建売住宅の価格帯と競争するマンションは苦戦を強いられるからである。
 各マンションディベロッパーは、2011年販売用用地を仕入れるため必死であるが、駅近、都心近のスイートスポットの用地は不足している。
 住宅需要は、長らく下落が続いていた可処分取得の伸び率が落ち着き始めており、住宅取得意欲については問題ないが、立地と広さのこだわりを捨ててまでの購入スタンスにはない。
 2011年はマンション供給量の大幅な回復もなく、価格帯もほぼ横ばいのまま推移していくものと予測した。
 
 
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