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2015年不動産市場の予測
 
民間賃貸住宅需要の変化について

 国土交通省住宅局「平成25年度 住宅市場動向調査」による民間賃貸住宅需要の変化について、以下の如く分析した。

Point1 世帯主プロフィール

 民間賃貸住宅を借りる世帯主のプロフィールは平均30歳台で推移しており、職業は「会社・団体職員」が多い。
 年収は400万円台前半であるが、傾向としては、平均年収は下落傾向にある。
 居住人数は単身者世帯が多いが、平均居住人数は平成25年度では2.2人である。

Point2 住宅を見つけた方法と決定理由

 「不動産業者で住宅を見つけた」が暦年調査でトップであるが、「インターネットで」も増加傾向にある。3番目は「知人等の紹介で」で、「住宅情報誌」より多い。
 住宅決定の上位第3位は「家賃が適切であったから」「住宅の立地環境が良かったから」「住宅のデザイン・広さ・設備等が良かったから」の順であるが、近年「昔から住んでいる地域だったから」「親・子供などと同居、近くに住んでいる」が増加傾向にある。「住宅のデザイン・広さ・設備等が良かったから」の具体的理由としての上位第3位は「間取・部屋数が適当だから」「住宅の広さが十分だから」「住宅のデザインが気に入ったから」の順である。

Point3 直前の住宅との比較

 入居した住宅の建築年は「平成17年以降の建築」が最も多く、築年の浅い住宅がより需要に選好されている。直前まで住んでいた住宅は「民間賃貸住宅」が最も多く、賃貸住宅の住み替えとなっている。
 また、従前、住んでいた家賃は「5万円以上7.5万円未満」が多く、平均月額賃料は平成21年度の76,056円から平成25年度は69,324円と約△9%下落している。
 住んでいた居住期間の平均は10年〜11年が多い。
 また、他の市町村から移ってきた人の割合は年々増加傾向にある。

Point4 設備について

 高齢者対応設備が住み替えで良くなっているのは「段差のない室内」と「廊下などが車椅子で通行可能な幅」で、「二重サッシ又は複層ガラスの窓」の整備も良くなっているが、「太陽光発電」は逆に減少している。

Point5 家賃・一時金等について

 住み替えした住宅の家賃帯で最も多いのは「5万円以上7.5万円未満」で、住み替え前と一緒である。
 平均月額家賃は平成21年度の80,689円から下落しており、平成25年度は71,056円である。
 共益費は平成22年度の3,675円から下落傾向にあり、平成25年度は3,055円。
 一時金の内、「敷金・保証金」が有るか否かでは、平成25年度は7割が有りと回答し、その月額家賃に対する月数は「1ヶ月ちょうど」が多い。「礼金」は「有」が48.6%、「無し」が45.8%で、やや「有」が勝っている。「礼金」の月数は「1ヶ月ちょうど」が多い。「更新手数料」は「無し」が増加傾向にあり、有るとしたら最も多いのは「1ヶ月ちょうど」である。
 定期借家制度については知らない人が過半数を超えている。

Point6 家賃負担感について

 平成25年度では、家賃について「非常に負担感がある」「少し負担感がある」は合わせて7割を超えており、この割合は年々上昇している。
 「勤務先からの住宅手当」は「受けていない」が約7割を占めており、住宅手当を受けている際の手当額は平成25年度は25,911円で、平成21年度の46,114円から減少傾向にある。
 賃貸住宅に関して困ったことでは「無い」との回答が過半数を超えているが「有る」と回答している内容をみてみると、契約時では「敷金・礼金の金銭負担」、入居時では「近隣住民の迷惑行為」、退居時では「修繕費用の不明朗な請求」「家賃・敷金の清算」である。

 
大阪市商業地の地価

Point1

 低金利のアベノミクス政策により、J-REIT、海外投資家、ファンド等の投資需要は旺盛で、地価は上昇し、投資家の期待利回りは低下傾向にある。空室率の高かったグランフロントに大型需要が移転する等、収益性が改善されているオフィスもあるが、梅田ゾーン全体では、昨年の7月以降、平均賃料はやや下落している。
 但し、入居率は改善している。
 また、円安によるインバウンドの増加から店舗売上や宿泊稼働率が上昇し、投資家の需要も堅調である。反面、都心部のマンション用地については、建築費の高騰により、マンション開発素地の需要は昨年後半から減少傾向にある。
 投資向け1ルームマンションの収益物件(1棟売)も賃料の上昇が厳しいため、利回りが低下し、かつ、転売差益が見込めないことから、取引は慎重になっている。
 このように、商業系と住宅用途は明暗を分けており、今後もこの傾向が続行していくものと予測される。

Point2

 オフィス需要が好調な梅田ゾーンに対し、御堂筋の「淀屋橋」から「本町」までのゾーンは、入居率は改善傾向にあり、平均賃料は横ばい傾向にあるが、従来のオフィスゾーンから御堂筋の建物の高さ緩和(60m → 100m超)と、中央大通から長堀通までの間は、住居建設が可能になったことから、複合ビルへの建替え計画が出始めており、従来のオフィスゾーンから変貌していくことが予測される。

Point3

 JR東海道新幹線、東海道本線、地下鉄御堂筋線が乗り入れる「新大阪」ゾーンは、大阪へ出店する企業が本社との距離関係から選好する地域で、企業の進出、退店とテナントの入れ替わりが活発である。
 ベンチャー企業の小規模オフィス需要から大型需要まで、幅広いニーズがあるゾーンではあるが、テナントの入れ替わりが活発であるため、入居率の傾向が安定しない。平均賃料は微減傾向にある。
 スペックや耐震性に劣るオフィスは、マンション用地として需要があるが、SOHO的な利用がされているマンションも少なくない。
 今後も職住近接型商業地として推移していくものと予測した。

 
住宅地の地価

Point1

 2014年4月以降、消費税増税前の駆け込みによる需要の先食いと、建築費の高騰と増税による不動産価格の上昇から需要は2,000万円以下の中古住宅、中古マンション市場に流れ、新築住宅、新築マンションの売行きは低迷している。
 このため、開発業者の用地取得は慎重になっている。

Point2

 物価が上昇しているのに対し、勤労者所得は伸び悩んでいるため、需要の住宅取得意向も慎重になっている。

Point3

 政府は消費税増税後、低迷する住宅市場のてこ入れとして、住宅資金の非課税贈与制度、住宅ローン減税の1年半延長、住宅ローン金利の優遇策等を実施する予定であり、需要マインドの回復が期待されているが、住宅需要を支えていた団塊ジュニア層の需要は終盤になっており、30歳代の新規取得層と50歳代以上の住み替え層が住宅需要の中心となってくるため、世帯収入は低下してくる。
 このため、特に若い世代の住宅取得促進には、住宅資金の非課税贈与制度(2015年から最大1,500万円に拡充。更に2016年10月から最大3,000万円に拡充する案も検討中)が効果を及ぼすものと予測する。

 
住宅賃料

Point1 貸家供給量の増加

 2015年から改正される相続税対策として貸家の供給量が増加している。
 このため、賃貸住宅市場の空室率の増加が懸念される。

Point2

 建築費の高騰により、占有面積を縮小して総額賃料を下げるエリア(「南大阪」「阪神」エリア)と、占有面積を拡大して賃料単価を落とすエリア(「大阪市」「北大阪」エリア)の二極化がみられる。
 2014年1月調査では、全エリア賃料上昇がみられたが、当7月調査では、賃料上昇による需要離れから、賃料調整局面に入っている。
 特に、大阪市以外のエリアでは「3K−3LDK」タイプの総額賃料は下落しており、実需の希望家賃帯に近づけている。
 住宅取得については、2015年もフラット35の優遇金利の低下、住宅ローン減税の延長等の政策が検討されているが、賃貸住宅には、そうした優遇政策は存しないため、2015年は実需ベースの賃料帯に近づけるべく、建築計画において、延床面積の内、賃貸可能面積を高める有効率上昇の工夫や占有面積の縮小により、建築費高騰分を吸収する工夫がより必要となる。

 
分譲マンション価格

 2014年4月の消費税増税後、駆け込み需要もあって、マンション業界も9月位までは需要の動きは鈍いと予測していたが、9月を過ぎても需要回復の目途はたたず、建築費上昇を反映した新価格と需要ニーズ価格とのギャップは開くばかりである。
 加えて近畿圏では建築費の高騰を価格に転化しても売れる地域は限定されており(大阪府北摂、阪神、大阪都心、神戸都心、京都都心)、そうした地域はディベロッパーが集中することによる用地不足で、土地取得費も上昇するという、土地高、建築費高、需要減という三重苦でスタートした1年であった。
 2015年の建築費は急激な上昇はストップしたものの、緩やかな上昇は続いている。
 人気エリアでの土地不足も、需要の所得の回復の遅れも、マンション市場において改善している点は何一つないのだが、楽観的なムードが漂う。
 政府が消費喚起や急激な円安に対応するために地方創生交付金の交付や、消費税増税後の低迷する住宅市場のてこ入れをすべく、住宅資金の非課税贈与制度(2015年から最大1,500万円に拡充。更に2016年10月から最大3,000万円に拡充する案も検討中)を拡大したり、更には住宅ローン減税の1年半延長、住宅ローン金利の優遇策等の実施により、需要マインドが回復することを期待している面が強いからだ。
 従って、2015年の市場は、政府の政策がどこまで実現できるかにかかっているところもあるが、住宅の本質は住み手に取って住み心地がいいかどうかの一言につきる。
 今年は色々なサービスをつけた付加価値型満載マンションから、いらないサービスは削ぎ落として、住み手にとって安全で快適なソフトのハード化を体現したマンションが需要に注目されていくと予測する。
 例えば、防災ヘルメットやグッズ、ゴミ集積場を各階に設置することにより、子育て層や高齢者により安全で住みやすい工夫をするとか、アスレチックルームの設置をやめたり、集会室を無駄に豪華にすることはやめて管理コストをおさえるとか、住み手の立場にたったマンションの体現である。

 
 
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